7月は「健康」や「家族」に関するテーマに自然と手が伸びたように思います。




やはり倒れた父の体調や自分の健康への関心が影響しているのかもしれません。本を読みつつ、気を紛らわせた7月でした。
井上賢治『いちばん親切でくわしい緑内障の教科書』
43歳で緑内障のワタシ。毎日欠かさず点眼薬を使い続ける生活の中で、病気の進行を抑えるためにできることは何かを知りたくなり、手に取りました。
緑内障に関する知識が体系的に学べる良書。さいわい、緑色の装丁もワタシ好みです。なんだかとっても安心感があります。
緑内障は一度発症すると完治は難しく、早期発見と継続的な治療で視野の悪化を食い止めることができる病気。
目の大切さをあらためて痛感し、読後は点眼の意味がより深く腑に落ちました。一生病気と付き合っていくぞっと。
道尾秀介『向日葵の咲かない夏』
道尾秀介さんの『向日葵の咲かない夏』。ひまわり好きなワタシが、単純にタイトルに「ひまわり」とあるだけで、ついふらふら手に取ってしまう。
ちょうど書店で新潮文庫の100冊フェアで並んでいたこともあり、予備知識なしで読み始めたのですが……これは、いろんな意味で衝撃的な一冊でした。
物語の展開、語り口、そして結末に至るまで、予想を大きく裏切ってくる内容は‥うーん、読者を選ぶ?
ただひとつ、「未読の方はぜひ先入観なしで読んでみてください」とだけお伝えしたいです。ネタバレ厳禁。
俵万智『サラダ記念日』
俵万智さんの『サラダ記念日』。高校時代、国語の教科書で取り上げられていた俵さんの短歌が記憶に残っていて、久しぶりに読み返してみました。
やがて40年ほど前の作品にもかかわらず、そのみずみずしさはまったく色あせていません。
短歌という限られた文字数の中に、恋心や日常の風景、ささやかな感情がぎゅっと詰まっていて、一首一首にきゅんとさせられます。
言葉の選び方、間の取り方、すべてがやわらかく、自然で軽やか。日本語ってこんなにやさしく、表情豊かなんだと、感動感激。
他の詩集もよんでみようっと!
おしまい≡⊂( ^-^)⊃♫