50kmでリタイアした「丹後100kmウルトラマラソン」、全力で独り反省会です。
スタートから行ってみましょう。
サプリメント・エナジージェル一気飲み
スタート直前、緊張からか手元のサプリメントを一気に飲み干しました。
もちろん、これら自体が悪いわけではなく、もしかすると一気に飲み干したことで一時的に興奮状態が高まったような感覚がありました。(※成分と関係のない個人の感想です)
長い暗闇
そして午前4:15。私はスタート地点のほぼ最前列にいました。
緊張はピークに達します。
4:20。第一ウェーブスタートの号砲が鳴ります。
始まりました。
右手に持ったGoPro HERO 10(以下GoPro)でちゃんと撮影しないと!
うぉー--っ。
あれ。
あれれ。
暗い!何も見えない。
実は、私これまでこれくらい暗い中を撮影したことがありませんでした。
しかもコンタクトをしているものの、特に夜間、目が極端に見えなくなってしまうのです。
「YouTubeにアップするのにちゃんと撮影しないと」という気持ちと「暗いし全然映っていない」という焦りで早くもパニックに陥ってしまいました。
手元にライトはなく、後でGoProの設定を確認したところ、ISO(感度)800でした。
走っている最中にいちいち本体の設定を替えることもできなかったので、考えてもしかたありません。
ここから長い長い暗闇が続きます。
Polarをスタートするのを忘れた
さらに、スタート時の撮影に気を取られ、手首の「Polar Pacer Pro」のスタートボタンを押すのを忘れていました。
スタートしてから数百メートル走ったところでペースを確認しようとPolarを見た時に気づきました。
ショック。
実はふだんの練習の時もスタートボタンを押すのをよく忘れることがあるので、なるべくしてなった、というところでしょうか。
常日頃の不注意があからさまに出たという感じです。
それでも今回は、正確な記録を取りたかったのがそれができなかったというショックは大きかったです。
こうして小さなミスがじわじわときいてきました。
見えない恐怖
早朝4:30。ライトもなくとにかく暗くて周りが見えないので、とりあえず前のランナーさんについていきました。
これは自然とそうなったのですが、もしかすると、あたりが明るかったらあるいは違ったかもしれません。
本能で「暗い」→「怖い」→「急がないと」となったのか。私だけかもしれませんが。
この時の私は自分のペースを守るより、前を行くランナーさんについつい合わせてしまっていました。
早くこの暗闇から抜け出したい。
早く明るくならないかな。
まだ明るくならない。
気持ちがどんどん焦ります。
見えるのはボランティアのスタッフさんたちの誘導灯だけ。
みなさん朝早く大変だろうに、本当ありがたいなぁ。そんなことばかり考えていました。
エイドを高速でスルー
最初のエイドをスルーします。この時すでにけっこうなハイスピードで走っていたと思います。
さらに二つ目のエイドもスルー。ここでも止まりません。
そして三つ目のエイド。
ここで一口バナナを食べました。なぜかめちゃくちゃ焦っています。
暗闇の中を走り続け、しばらくすると白々と夜が明けてきました。
エイドのみなさん、お疲れ様です。こちらもスルーしました。
今回、本当にエイドのみなさんにそっけない態度をとってしまったなと反省しています。
朝早くから準備をがんばってくださったのに。。ひたすら申し訳ない。
身の丈に合わない走り
明るくなって周りが見えるようになると、さらに前を行くランナーさんの背中を追うようになりました。
これが私の最大のミスだったと思います。
前を行くランナーさんと並んだ時にお声かけし、聞くと前回の大会で100kmを8時間台で完走して入賞したというではないですか。
この時点で止めとけばよいのに、私はしばらくついていってしまいました。
これまでぎりぎりサブテン(10時間切り)できてきた私が、大幅に力の差のあるランナーさんついていこうというのがそもそもの間違いでした。
この時私の中にあったのは、大きな「奢り」「慢心」だったと思います。
この4年間に出たウルトラマラソン、すべてでサブテンを達成し、一日にソロで100km以上走ることもできた。
正直、妙な自信があったのです。そんな自分だから、どうにかなんとかついていけるだろうと。
しかし、冷静に考えればもともと持久力はあるかもしれませんが、スピードが全然ない私。
最初からハイペースでこの長い距離、もつわけがありません。
あくまで、ゆっくりとしたペースでフルマラソンより長い距離が走れる身体、なだけなのです。
そこを勘違いしていました。
なんの根拠もないのに、「今日は行ける!!」と勝手に思い込んでいました。
なんなら、このまま9時間切れるんじゃないの?みたいなおめでたいやつです。
ペースは10kmを45分台。私にとっては明らかなオーバーペース。
冷静に考えればわかるのに、朝焼けとじわじわと温まってきた身体に、楽観的になっていました。
「身の丈に合わない走り」
自分で思いついた言葉が今さらながら身に沁みます。。
(つづく)