仕事の関係で、個人宅にお邪魔することがあります。
最近は通されたリビングで、今まで気にならなかったことが気になるようになりました。
それは、ピアノが置いてあること。
リビングの隅に鎮座するピアノ。アップライトもあれば電子ピアノもあり、グランドピアノのお宅では2台並んでいる場合も。
40歳からのピアノ初心者の私。本当はまじまじピアノを見たいのですが、そこはぐっとこらえて、仕事に集中します。
ですが、頭の中では、置いてあるピアノが気になって仕方がない。
思うんです。自宅にピアノが置いてあることで、「あれ?この方ご自身でピアノ弾くのかな」「ご家族でピアノを習っている方がいるのかな」「もしかして、相当な腕前なのかもしれない」。
なんて妄想が膨らんで、思わずにやにやしてしまいます。油断すると顔がゆるんでしまうので、危ない危ない。
それまであまり印象のなかった先方に対しても、その方=ピアノ、というイメージが結びつき、ぱっと後光が差したように見えるのです。これ、不思議な現象。
ですので、お邪魔したお宅のお客様とピアノの話になって「私も最近ピアノを練習しているんです、指がなかなか動かなくて」「あらそうなの?」みたいなクッションになるような会話ができて、スムーズに話が進むこともあります。
なんだろう、人って単純なもので、自分の興味があるモノを目の前の相手が持っていたら、急に距離が近くなったような気がするじゃないですか。
私の場合、「走っている」「マラソンが好き」と聞けば、すぐに「あ、この人、いいな」なんて心を許してしまいます。相手が初心者でもベテランでも関係なく、ただただ趣味が同じだけで嬉しくなります。
なので、最近は上のピアノの例の他、さらに同じく練習しているドラムに対してもそんな展開があったりするのです。
なるほどそうか、自分の趣味のカテゴリーが増えれば、それだけ人との距離が縮まるチャンスが増える、ということか。単純なことですが、実体験からひとりで納得しています。
かといってむやみに多趣味になるつもりもないのですが、自分が好きなモノ・コトが増えれば、それだけ心のアンテナの本数も増えるのではないでしょうか。
人との関わり合いの中で「ビビッ」とくるチャンス、これまで幾度となく人生を変えられました。
これからもそれらに反応できるよう、自分自身のアンテナの感度を高くして過ごしていきたいと思うのです。
おしまい≡⊂( ^-^)⊃♫