【マラソン】「パーキンソンの法則」に引っ張られないように

みなさん「パーキンソンの法則」という法則をご存知でしょうか?

よくビジネス書や自己啓発書に出てくるワードなのですが、これをマラソンを例に考えてみました。

目次

パーキンソンの法則とは

「パーキンソンの法則」は特に様々なビジネス書の中で紹介されることが多いです。

これは1950年代、イギリスの学者シリル・ノースコート・パーキンソンが自身の著書の中で提唱したもので、2つの法則から成ります。

第1法則 … 仕事の量は、完成のために与えられた時間をすべて満たすまで膨張する

第2法則 … 支出の額は、収入の額に達するまで膨張する

この法則はビジネスにおいて生産性の向上やコストの削減に役立つ法則と言われています。

第1法則の例は、人の締め切りに対する姿勢に現れます。

期日が1週間後のタスクに対して、人は無意識のうちに1週間を最大限つかい、締め切りぎりぎりに仕上げる傾向にあります。このような行動は慢性的な残業や無駄な人員の増加の原因となるといわれています。

対策としては、実際の業務にあたる時間の長さではなく、決められた就業時間の中で成果が挙げられたかどうかを評価すること、そして期日に対する進捗を管理することが重要です。

また第2法則の例としては、会社が増収しているのにも拘わらず利益がほとんど変わらない(または減収する)ということが挙げられます。

増収しているので、余剰資金で設備投資や社員の採用をしだすものの、なかなか収益が上がらない。これは家計に当てはめてみるとわかりやすいです。

月収20万円で暮らしていた人が月収30万円になると、一見暮らしに余裕ができそうなはずなのですが、無意識のうちに30万円ぎりぎりまで使うような生活を送る傾向にあります。

つまり、時間やお金の管理が適当だとたとえそれらの上限が増えたとしても、人はすべて使い切ろうとするもの、ということです。

人は与えられたものを目いっぱい使ってしまう

このような「パーキンソンの法則」、私自身も心当たりがあります。

仕事においては、決められた期日にたいして「まだ時間があるから大丈夫」と安心しきっているうちに期日が迫ってくる、なんてことよくあります。

時間の枠を自分でコントロールしないと、ずるずると締め切り地獄にはまっていきます。

お金の面では、今でこそ質素倹約な生活を心がけていますが、かつては収入と支出が同じほどだった頃もあります。お金はあればあるぶんだけ使っていたので、貯金は0の時期もありました。

これも自分で予算をコントロールする気がないと危険です。

人は与えられたものを目いっぱい使ってしまう。そんな普遍的な真理が「パーキンソンの法則」。

しかし、それも「人の性質」というだけで納得せず、一歩踏み込んで考えみるべきです。

制限時間に甘えてないか?

この「パーキンソンの法則」を趣味のマラソンにあてて考えてみました。

私の場合、好きで制限時間14時間、100kmのウルトラマラソンを走っています。

一般的には100kmを制限時間内で走れたらそれでじゅうぶんすごいですし、持久力が高いことの証明になります。

ただ、私はそれだけでは足りず、いわゆる「サブ10(サブテン)」という、10時間以内にゴールすることにこだわるようになりました。

これは2018年に初めて走った「白山白川郷ウルトラマラソン」でたまたまサブ10を達成できたところから始まりました。

それ以降、あれよあれよとリアルウルトラマラソンで3回、オンラインウルトラマラソン(1day 1日で100km走る)で1回、サブ10を達成できました。

そのうちなんとなく、自分が超長距離を走れる体質なのだと実感が沸いてきました。

そしてこのようにサブ10達成が続くと、「次もサブ10を達成しないといけない」という軽いプレッシャーを感じるようになってきました。

別に誰に言われたわけでもなく、強要されたわけでもないので、人にとってはどうでも良い話なのですが、本人にとってはちょっとしたプレッシャーです。

ところが「今度もサブ10しないと!」と思うと、ずるいアタマは「ま、サブ10すれば良いや」と動きます。

つまり、いくら余力があろうが10時間という設定された時間のぎりぎりにゴールしようとするのです。

これは私自身、認めざるを得ません。

たしかに結果を振り返ると、10時間ぎりぎりでゴールすることが多いし、それでも良いと思っていたふしがあります。

9時間58分でもサブ10、9時間31分でもサブ10。

本当は同じサブ10でも、その差は圧倒的に違います。

10時間を切れるペースで走っていると、なんとなく「もうサブ10でいいや」と思って手を抜いてしまうことが正直あります。

それで確かにサブ10という称号は得られましたが、本当にそれで良いのか?自分が納得するのか?

与えられた(自分で設定した)制限時間に甘えていないか。自問します。

おそらくこの先同じように惰性でサブ10を達成していても、その先に成長もないし、新しい世界を見ることもできないのだと感じています。

このまま「パーキンソンの法則」に引っ張られるわけにはいきません。

次回目標、サブ9.5 

というわけで、宣言します。(唐突)

次回9月18日の「丹後100kmウルトラマラソン」では、目標はサブ9.5とします。

これは、100時間を9時間30分以内に走る、ということです。

次回もアクションカメラのGoPro10で撮影するつもりなので、かなり集中しなければ達成できません。

100kmという長い道のり、いかに時間を管理するかがポイントとなってくるので、エイドステーションの滞在も短く済ませる必要が出てくると思います。

今まで出たレースで足切りをされたことは幸いありません。

そこで考えたのが、「9.5時間以内にゴールできなければ足切りになる」という自分特別ルール。

初めから与えられた時間をサブ9.5としておけば、きっと手を抜くことはないでしょう。(と自分に期待しています)これにより、もし万が一のことがあってもサブ10は死守します。

出るレースで毎度サブ10を達成しているのに、そこから失敗することにびびって目標を上げないのはそろそろやめようと思ったのです。

はたして、このずぼらな私が「パーキンソンの法則」に引っ張られず、サブ9.5を達成できるかどうか?

乞うご期待。。

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