「大会終了」
公式ホームページでその文字を見るまで、撤回されないかな?みたいな都合の良いことを思っていました。
ですが、これが実行委員会の苦渋の決断であることを、参加させてもらったいちランナーとして受け止めねばいけません。
2013年にスタートした「白山白川郷ウルトラマラソン」は、惜しまれつつも2019年の開催が最後となったのです。
2013年に第1回大会を開催した本大会は、世界遺産白川郷合掌造りや、白山手取川ジオパークを舞台に、2019年の第7回大会までに延べ1万人を超える方々にご参加をいただきました。
しかしながら、第8回、第9回大会は、新型コロナウイルス感染症の拡大防止のために中止とし、
3年ぶりの開催に向けて準備を進めていた第10回大会は、記録的な集中豪雨によりコースが被災したため、中止を余儀なくされました。以降大会開催に向けて協議を重ねてまいりましたが、コロナ禍後に大会を取り巻く環境が大きく変化したことにより、ランナーの皆様をお迎えする体制を整えることが難しいと判断し、苦渋の決断ではございますが大会を終了することといたしました。
大会の開催を心待ちにされていたランナーの皆様におかれましては、突然の発表となり誠に申し訳ございませんが、何卒ご理解いただきますようお願い申し上げます。
白山白川郷ウルトラマラソンへご参加いただいたランナーの皆様をはじめ、ご協賛企業様、大会運営にご協力をいただいたボランティアの皆様に心より感謝申し上げます。
白山白川郷ウルトラマラソン 大会公式HPより
誠にありがとうございました。
私にとって人生初のウルトラマラソンは、この白山白川郷でした。
元をたどれば、あの「さくら道国際ネイチャーラン」に出場するため、ウルトラマラソンの実績を積んでおきたい、というところから始まったのです。
それまでフルマラソンはなんとなく完走は出来ていたものの、42.195km以上の距離のレースを走ったことがなかった私にとっては、ウルトラは未知の世界。
この白山白川郷も聞いてはいましたが、コースは文字通り「過酷」。
いや、ランナー語として意訳すると、「最高すぎる♡」でしょうか。
夜明け前の白川郷の合掌造りの幻想的な雰囲気の中、厳かにスタート。
序盤で一気に1500mの高さまで白山ホワイトロードを駆け上がり、登り切ったと思ったらそこから一気に下り続ける爽快感は、ここにいたるまで他の大会で味わったことがありません。
そして後半の長い手取川の河川沿い。日差しを遮るところがない一本道は、心と身体が試される、修羅の道。そこでは何人ものランナーさんがリタイアするのを目の当たりにしました。
コースの高低差、最後の2019年大会はこんなかんじでしたよね。
2018年は台風並みの暴風雨、翌2019年は気温34℃の酷暑、いずれも超絶ハードな気象条件で、ウルトラのウルトラたる所以を叩きこまれたのを覚えています。
そんな私の記録。
2018年は、9時間51分39秒
2019年は、9時間58分7秒
意地だけだったのか?それぞれなんとかサブ10(10時間切り)を達成できました。
これら当時の完走記が残っていたので、別の回でご紹介することにしますね。
当時、勢いだけで走った記録は本当はまぐれだったかもしれませんが、その後、この結果に良い意味で勘違いをしてしまったからこそ、のちのちの超長距離ランの自信につながったのは間違いありません。
今だから言えます。
「ありがとう、白山 ありがとう、白山白川郷ウルトラマラソン」
大会に関わったみなさん、素晴らしい景色を見せてくださって、本当にありがとうございました。
私も大いに参考にさせていただいた、ランチューバー・山本一浩さんの残してくださった白山白川郷の映像は、きっと今後の貴重な資料となることでしょう。
そしてやはり思うのは、「今年ある大会が来年もあるとは限らない」ということ。
だからこそ、これから参加するレースはありがたくひとつひとつ丁寧に向き合っていきたいと、気持ちを新たにするのでした。
おしまい≡⊂( ^-^)⊃♫
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