【読書】『種田山頭火全集・68作品⇒1冊』

自由律俳句の俳人、種田山頭火(たねださんとうか)。

雪国の冬、荒涼とした山頭火の句が染みる季節です。

この山頭火。

高校生の頃、国語の教科書で見たこの句が私の中でいつまでも残っています。

だまつて今日の草鞋穿く

『種田山頭火全集・68作品⇒1冊』より

誰もが毎日同じことの繰り返し、生きていれば良いことも悪いこともあります。

そんな毎日を、私たちは黙って歩いていく。

私の場合は「だまって今日のOn穿く」でしょうか。

なんとなく理由もなく気がのらない日もありますが、いったんシューズを履いて一歩踏み出せば、加速します。

天気が良く走りやすい日もあれば、雨の日も風の日も、雪の日もあります。

そんなコントロールできないことに対して「ごちゃごちゃ言わない」が私のモットー。

それは、10代の頃の読んだ山頭火の影響があるかもしれません。

そしてその前にくるのも有名な句。

まっすぐな道でさみしい

『種田山頭火全集・68作品⇒1冊』より

このたった11文字の言葉から伝わる、果てしない孤独感。。。

山頭火は人生の絶望の淵、43歳で出家し放浪の旅に出ます。

酒と旅と俳句をこよなく愛し、全国を行脚しました。

どうしようもないわたしが歩いてゐる

『種田山頭火全集・68作品⇒1冊』より

もの乞いをしながら旅をし、もらったお金でお酒を買って飲んでいる。

そんな自分の情けなさがじわじわとにじみます。

どの句もいちいち人間味があって味わい深い。。

私たちもこれから先の人生、絶望は必ずあると思ってこの道を歩いていったほうが、むしろ気楽かもしれません。

山頭火の最期は、お酒を飲んだ後脳出血であっけなく亡くなったといいます。

くれぐれもお酒はほどほどに。。(※私はソバキュリアンです)

こちらの全集、読むほどに、目の前に荒涼とした風景が広がります。

おしまい≡⊂( ^-^)⊃♫

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