かつて、みんな夢中になっていた「mixi(ミクシ)」。ある日、思い立ってログインしてみようと思ったんですよ。
たしか、今見ると目を覆いたくなるポエム的なものを書いていたりしていたはず。かなりマニアックな「コミュニティ」でわいわいしていたはず。
そんな怖いモノ見たさでわくわくしてログインしようとしましたが…。あれ?このメールアドレス・パスワードじゃなかったかな?これだと思ったものでなかなか入れません。
仕方がないので、その下の「ログインでお困りの方はこちら」を参照します。
すると、救済措置がありました。「アドレスをまったく思い出せない」をクリック。登録されているニックネームと生年月日から、ログインメールアドレスの一部を照会する方法、ですと。
うーん、ニックネーム、ニックネーム…。だめだ、あの時名乗っていた、自分の名前すら思い出せない。あんなにコミュニティ内で呼ばれていた名前のはずなのに、もはや記憶のかけらも残っていません。
そしてさらに救済措置がありました。「Q.登録メールアドレスを思い出すためのコツ」。これならどうか?
ここを潜っていくと、すごい。過去のメールアドレスを思い出すためのあれこれ、これでもかというほど手厚くヒントが並べられています。
よーし、これらを参考にメアドを思い出そう…というほど熱量がなかったため、ほどなくして切り替えました。
そうだ、ログインしない状態でサイトを見回ってみよう。
なるほど、トップ画面のニュースは最新のものであるため、この2024年も稼働していることがわかりました。つまり今も見ている、使ってる人がいるということなのですね。それにしても、昔はこんなに広告が多かったでしたっけ?強制的に見なくてはいけないようなものもありますし。
ということは、「コミュニティ」も動いているのでしょうか。おそるおそる、適当なものをクリック…。
すると、そこにはたしかに、「誰か」がいました!
たとえば「マイミク募集はここで」のコミュニティでは、つい数時間前の投稿が。
「こんばんは!マイミクさん募集してます!
趣味合いそうな方とか気が合いそうな方、良かったらマイミクなりましょう☆*。よろしくお願いしますm(*_ _)m」
いったい、この方は何歳なんだろう?ふだんどんなことをされているのだろう?こちらがログインしていないので相手のプロフィールを見ることはできませんが、勝手に想像をめぐらせてしまいます。
なぜ人とのつながりを求めるにあたって、ほとんどの人が退場したSNSに居続けるのか、今もmixiで交流する方のお話を聞いてみたいところではあります。
それと同時に、ブログというこれもまたある種のSNSにつながる場。その未来を想像すると、背筋がひんやりします。
ある時を境に、書いた本人はメールアドレスも忘れてログインできなくなって、そのまま自分が書き留めている日々のよしなしごとがネット上に残って時代を超えてあてもなく漂流する、ような。
きっとこのサービスも永遠ではないですからね。きっとそんな時が来るはず。なんとなく、寂しくもあります。
だからこそ、とりあえずこの場に入ることができるメールアドレスとパスワードくらいはちゃんと控えておこう。いや、他のSNSにおいてもそうです。情報を残しておかないと。
そしておそらくこれで二度と開かないであろうmixiのページ、楽しい思い出をありがとう、をこめて閉じたのでした。
おしまい≡⊂( ^-^)⊃♫