「気質」と片づけていたことと向き合う
昨年末、人生ではじめて心療内科を訪れました。特別な大きな不調があったわけではなく、慢性的な“緊張しい”の性質をそろそろ少しでも改善したいと思ったのがきっかけです。
日常生活の中で、文章を書いている時は言葉がスラスラと出てくるのに、人前に出ると心臓がドキドキし、簡単にパニックになってしまう。そのギャップに自分でも疲れてしまうことが多々ありました。
40年以上その性質を“自分の気質”と片付けてきましたが、知人の勧めもあり、意を決して心療内科を受診することにしたのです。
病院に足を運ぶと、待合室には多くの人々がいました。皆、何かしら心に抱えるものがあるのだと感じると、それだけで不思議と勇気が湧いてきました。
初診の問診票を書く際、改めて自分の状態を振り返ると、食欲もあるし、寝つきも悪くない。自傷行為に至ることもなく、こうして普通に生活を送っている自分に気付きました。
ですが、自分が何に悩んでいるのかを言葉にすることで、少しずつ頭の中が整理されていく感覚もありました。
診断と気持ちの変化
診察では、先生が穏やかな口調で私の話を丁寧に聞いてくださいました。その結果、私が抱えていたのは“不安障害”であると診断されました。
その瞬間、「そうか、自分には障害があるのか」と思うと、少し肩の荷が下りたような気がしました。これまで自分の性格の一部だと思い込んでいたものが、実は改善の余地がある“症状”だったのです。
診断を受けてからは、毎日抗うつ剤を飲むことになりました。初めての薬には少し不安もありましたが、二週間ほど服用してみた結果、特に大きな副作用はなく、少し眠気を感じる程度です。
これまで続けている毎日のランニング習慣にも支障はなく、体調に大きな変化はありません。ただ、先生が言っていたように、セロトニンが増えている実感はまだありません。薬の効果は時間がかかる場合もあるとのことで、焦らずに治療を続けていこうと思います。
心と身体のバランスを大切に
年末の初診時に行った採血の結果も出ましたが、特に大きな異常は見つかりませんでした。さいわい、身体は健康な状態を保っているようです。
今後は心と身体のバランスをしっかり整えていくことが大切だと感じています。私の場合、生活習慣を大きく変える必要はありませんが、自分の状態に対する理解を深めることが大切だと分かりました。
心療内科の待合室で感じたことですが、悩みを抱えているのは決して自分だけではありません。誰もが何かしら不安を抱えながら生きているということ。その事実を受け入れることで、少しずつ心が軽くなり、これからの人生を前向きに歩んでいけるのではないかと思いました。
心療内科とのお付き合いはこれからも続きますが、自分自身を見つめ直す良い機会と捉え、心の健康にも気を配りながら日々を大切にしていきたいと思います。
おしまい≡⊂( ^-^)⊃♫