妻から届いた一言「チェアリングなう」
ある日の昼下がり、スマートフォンがふるりと震えました。私のスマホが震えるのは妻からの通知の時のみ。
「何だろう?」と画面をのぞくと、そこにはシンプルなメッセージがひとつだけ届いていました。
——「チェアリングなう」

息子くんが自宅の前で元気に遊んでいるその傍らで、妻は私のお気に入りのアウトドアチェアに腰掛け、毛布にくるまりながら、ゆったりと読書を楽しんでいたそうな。
どうやら、遊ぶ息子くんを見守りながら、自分の時間も楽しもうと考えたようです。読書にぴったりの毛布まで準備して、快適そうな様子でした。
「おお、きみもチェアリングを始めたのか」
なんだかとても嬉しくなりました。

再び始めたくなる、春のチェアリング
「チェアリング」という言葉は、最近じわじわと注目を集めているアクティビティの一つ。
難しい準備は不要で、ただ椅子を外に持ち出して、自然の中でのんびり過ごすというだけのシンプルなもの。アウトドア初心者でも気軽に楽しめるのが魅力というわけです。
私自身も、昨年の晩秋までは時々チェアを持って公園へ行き、読書やコーヒータイムを楽しんでいました。ですが、冬の寒さが本格的になってからは、自然と足が遠のいてしまい、そのままお休み状態に。
ですが、ここ最近は日差しがだんだんとやわらかくなり、春の風が心地よく感じられるようになってきました。
「そろそろ、チェアリング再開の季節かもしれないな」
そんな思いがふつふつと湧いてきた矢先の、妻からの「チェアリングなう」メッセージだったのです。
春は気づけばすぐに過ぎ去ってしまい、あっという間に初夏がやってきます。ぼやぼやしていると、外時間が気持ち良いこの時期を逃してしまう。
そう思い、次の休日には、折りたたみチェアとマイボトル、そしてお気に入りの文庫本を持って、公園へ出かける計画を立てました。
外の空気と心のリセット
私たち夫婦は、チェアリングといっても特別なことはしません。お酒を片手に…というような楽しみ方はしませんが、それでも屋外でぼーっと過ごす時間は、格別です。
たとえ短い時間でも、自然の風に吹かれながら、本を読んだり、空を眺めたりするだけで、頭の中がリセットされていくように感じます。
日々の仕事や家事、育児に追われる中で、ほんの少しでも「自分の時間」を持つことは、とても大切です。
椅子ひとつで叶う、静かな贅沢。
それがチェアリングの魅力なのだと思います。
妻も私も、特別な場所ではなく、自宅の近くや近所の公園といった身近な場所で楽しんでいます。だからこそ続けやすいし、思い立ったときにすぐに実行できます。
チェアリングは、決して気合いを入れてやるものではありません。
「今日はちょっと外でぼーっとしたいな」そんな気持ちになった時に、気軽に外に出てみる。それだけで、ちょっとした気分転換になります。
次の休みはどこいこうかなぁ。
チェアリング初心者はいとうみゆきさんのこちらの書籍がおすすめです。
おしまい≡⊂( ^-^)⊃♫