【ピアノ】ブルグミュラー「25の練習曲」は、大人にもやさしくて深い

知らなかった世界が、ここにあった

数か月前、ピアノ教室の先生にすすめられて手に取った一冊。それが「ブルグミュラー 25の練習曲 作品100」でした。

……いやもう、43年間もこの存在を知らずにのんきに生きていた自分が情けないくらい、素敵な曲たち!

どれも1分足らずの小さな曲。メロディがきれいで、構成もコンパクト。タイトルも「すなおな心」「アラベスク」「優美」「おしゃべり」なんて想像をかきたてるものばかりじゃないですか。

初学者の子ども向け? いや、むしろ大人の今だからこそ胸に沁みるのかもしれません。

いきなり、素人の勝手な全曲解説

①すなおな心 
最初に好きになった曲。ピアノに取り組むにあたってぜったいに「すなおな心」を忘れずないぞ、と。自分への戒めにもなるようなはじまりの曲。スラーに気をつける。 

②アラベスク
これこれ、ぱっと弾けたらめちゃかっこいい!ですがオリジナルのテンポでスタッカートがきれいにびしっと決まるまで、まだまだ練習がいります。

③牧歌
文字通り牧歌的、春の穏やかな陽が差す風景が思い描けます。すかっと晴れているというより、ちょっと曇り空がよぎるような、そんな風景の中、8分の6拍子がゆりかごのようで心地よい。

④小さな集会
子どもたちの集まり?みんなで遊んでいるのかな。ちょっとケンカしたりするけど、すぐに仲直り、みたいな展開。3度の指の移動がトレーニングになる。

⑤無邪気 
ここから先は未履修。なめらかな16分音符とスタッカートの対比が心地よい。無邪気といいますが、ワタシにとって難度は高い!

⑥進歩
この曲にたどり着く頃にはすこしは自分のピアノは進歩しているのでしょうか?1小節目からのハモリフレーズがなんだか近代的で印象に残ります。

⑦清らかな流れ 
さらさらきらきらと流れる川の流れを思わせる。止まらず迷わず勢いで最後まで弾いてみたいなぁ。

⑧優美 
まさに、「優美」。きれいで上品で、ザ・ピアノ、みたいなイメージ。ぜひともレパートリーに加えたい一曲。

⑨狩り 
勇ましいオープニングから狩りに出かけるストーリーが思い浮かびます。その道、決して楽ではなく、なんとか苦労して仕留めた獲物を家族のもとに持って帰ってくる、という物語?

⑩やさしい花 
大好き。1音目から心を奪われます。そっと道端の花にも目を向けてみようと思わせてくれる、全人類に胸にとどめておいてほしい曲。

⑪せきれい
めちゃコミカルでかわいい。小鳥がダンスしているような?えいえいっと羽をパタパタさせて飛ぶ姿がいとおしい。

⑫別れ
印象的な悲しいフレーズから、たたみかけるような3連符の応酬、おおおおおお。と思っているうちにエンディング。えーぇ?

⑬なぐさめ
どのあたりが「なぐさめ」なんだろう?うーん。

⑭ステイリエンヌ
ワルツがおしゃれで上品。スタッカートと装飾音をびしっと決めて弾いてみたい。

⑮バラード
なにこれー?暗雲立ち込めるボス戦のようなオープニングから、ちょっと雰囲気が変わりつつ、元に戻って怖いかんじ。ラストのハモリもかっこよく決めたい。

⑯あまいなげき
レトロ感ただよう、昼ドラ的な?嫉妬?恨み?なんだか単純ではない感情がにじんでいるような気がします。

⑰おしゃべり
ねーねー聞いて聞いて!!と言わんばかりのにぎやかさがある。友達同士、おしゃべりに花が咲いているのでしょうか。

⑱気がかり
なんだか不安、心がどきどき、あーどうしよう??みたいなかんじでしょうか。すごく胸がざわざわしている様子が伝わってきます。

⑲アヴェ・マリア
手を洗ってからピアノを弾かないと、みたいな神々しい曲。1音1音、心を込めて弾きたい。私のお葬式で流してほしい曲のひとつ。

⑳タランテラ
毒クモにかまれて踊り続けるという伝説がもとになった曲。だけど私の脳内にはコミカルに踊るクモが浮かぶ。

21 天使のハーモニー
きっと一人の天使じゃない。何人もの天使がラッパを吹いて踊っている、そんなふうに思います。「僕も疲れたんだ。なんだかとても眠いんだ…」 

22 舟歌
おや、船が帰ってきた?おーい、帰ってきたよー!長い航海を終えて無事に帰ってきた船員をたちを家族が迎えるような穏やかな安心感がただよう。

23 帰り道
よっしゃー!家に帰れる!!戦士たちの帰路、辛かった闘いを思い出しながら喜びに胸が高鳴るってかんじでしょうか。無事に帰るまで油断しないで。勇ましくてかっこいい。

24 つばめ
すいすい自由に空を飛ぶつばめ。譜面を眺めているだけでそんなつばめの姿が目に浮かびます。

25 貴婦人の乗馬
貴婦人、りりしくてかっこいい~。リズミカルで優雅に馬を操る姿。この曲がこの作品集の集大成なのでしょうか。

長い目でどっぷり浸かってみる

すごいなー。この25曲には、素朴な音楽の美しさ、ピアノを弾く楽しさ、表現する面白さがぎゅっと詰まっていて、めちゃくちゃ面白い。

しかもその中でテンポやリズム、スラーやスタッカートの使い方など、学ぶべきポイントが明確。さらに、短いからこそ毎日の練習に取り組みやすく、達成感が味わえるのもポイントか。そりゃ100年以上引き継がれているのですから、完成度が高いということですよね。

40歳から始めたピアノ、いまブルグミュラーにどっぷり浸かっています。

おしまい≡⊂( ^-^)⊃♫

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