父の脳梗塞と、走ることの意味
父(69)が脳梗塞で倒れてから、数日が経ちました。家族それぞれが気持ちの整理をしようと、静かに自分と向き合っています。
意識が戻らない間、私(43)もじっとしていられず、早朝これまでより少し長く走ることにしました。50分弱、距離にして10km。走っている間は余計なことを考えず、ただ足を前に出すことに集中できます。
けれど、一度立ち止まると、自分の体の内側に意識が戻ります。とくに、こめかみのあたりで脈打つ感覚が強く残っていて、「ああ、血がちゃんと流れているんだ」と実感するのです。
当たり前のようで、じつはとてもありがたいこと。父のことがあってから、自分の体にも少しずつ目を向けるようになりました。
自分の脳の状態を知るということ
今回、父の脳梗塞の原因は、首から脳にかけての血管の一部が細くなり、そこで血流が滞って詰まってしまったことにありました。
それもあり医師の先生からの説明を受けながら、「自分の脳は大丈夫なのだろうか?」と、自然と考えるようになりました。
脳の病気は生活習慣だけでなく、体質や遺伝も関係すると言われています。正直、これまで自分の脳の状態なんて考えたこともなかったのですが、今回ばかりは無関心ではいられません。
ちょうど先日、人間ドックを受けたばかりだったのですが、そのときオプションで用意されていた脳ドックを「また今度でいいや」とスルーしていた自分を、少し後悔しています。
脳ドックを予約してみた
人間ドックの時には申し込まなかった脳ドックですが、今回、単発での受診を迷いなく決めました。
保険はきかないため、費用はそれなりにかかります。でも、自分の状態を「知る」ことが、家族を守る一歩になるのではないかと思ったのです。
さっそく地元の医療機関に連絡をとり、空いている日程で予約を取りました。あっさり検査日が決まったことで、少し気持ちが落ち着いたようにも感じています。
引き続き父の回復を祈りながら、私自身もこれからの人生をどう生きていくかを考える。健康とは、日常の中にある当たり前を維持することなのだと、あらためて気づかされる日々です。