むぐぐ…指が、うごかない…!
毎日使っている指なのに、こうやってキーボードのタイピングも動けと思ったら動く指なのに。どうして鍵盤の上ではきみたちそんなにぎこちなくなるの?
ピアノを弾いていて、ひとり悲しみに打ちのめされていました。
そんな時、ピアノの先生にすすめられたのが、みんな大好き(?)「ハノン」でした。
40歳から始めたピアノ。たしかにその名前は聞いたことがありましたが、まだ取り組んだことがなかったので、さっそく始めてみることにしました。
先生いわく、特に指定の教則本はないので、ぱっと見て気になったなら何でも良いとのこと。そんなわけで私が選んだのはこちらでした。
無理のない指のトレーニングのために 大人からはじめる ハノンピアノ教本
ハノン(1820~1900)はフランス生まれのオルガニスト・ピアニストであり、優れたピアノ教育家でもありました。一般的に知られている「ハノンの練習曲」の原題は「ピアノの巨匠になるための60の練習曲」です。日本では「ハノン」と呼ばれていますが、フランス語で正確には「アノン」です。
無理のない指のトレーニングのために 大人からはじめる ハノンピアノ教本 より
Charles-Louis Hanon(シャルル=ルイ・アノン)
たしかに、フランス語では「h(アッシュ)」は基本的に発音しないので「ハ」が「ア」になるんですね。私は日本人なので「ハノン」としましょう。
さて、そのハノンさんの練習曲。指を強化するためのものなのですが、これがしょっぱなからなかなかどうして、ぐりぐりねり動く!
子どもの頃からピアノを習っていた方々は、こんな練習していたんですね?おじさん、遅ればせながら感動しています。
ですが、一音一音ぎこちなく動く自分の指にもどかしさを覚えながらも、どこか痛気持ち良い(いたきもちよい)…。何かに似ていると思ったら、身体をストレッチしている時のような感覚でした。
そうそう、可動域が狭い箇所をぐーっと伸ばすと、はじめは痛いけど、そこにはある種の快感がある、じゃないですか?
指の番号、1,2,3,4,5。譜面を見ながら右手と左手と見比べて、えっちらおっちらカニのように動かします。その姿、無様で我ながら笑えます。
だけどなんだろう、ぜんぜんイヤな気分じゃない。むしろ指がじわじわと熱をおびて、身体が覚醒するような、そんな感覚にしびれます。
はじめてまだ序盤の5~6番なのですが、ひとつひとつ嚙みしめるように弾いています。こんなメカニカルトレーニング、ぜんぜん嫌いじゃない。今さらながらそんなふうに思います。
あ、たしかに昔ギターでも「地獄のメカニカル・トレーニング」にはまっていたことがあったんですよね。(※難しすぎて見事に挫折)
この「ハノン」の練習、どうも脳の活性化にもぴったりだそうです。
ワタクシ42歳。朽ちていく小さな脳細胞へ刺激を与える意味でも、今後も続けていこうと思うのです。毎日続けていれば、いつかきっと思い通りに指が動くかも?
わーい楽しいなー、ハノン!
≡⊂( ^-^)⊃♫