今回は人気ブログ「cozy nest小さく整う暮らし」のママさんブロガー・尾崎友吏子(おざきゆりこ)さんの著書を紹介します。
ミニマリストママさんが「家は広いほうがいい」の幻想に正面から向き合った一冊で、同じく「小さな家推奨派」の私も、自分の答え合わせのように読めました。
家が小さいと、身も心も軽くなると実感しています。
『時間とお金にゆとりができる「小さな家」』尾崎友吏子
家は広いほうがいい?
家は広いほうがいい。
広いほうが、住みやすく、すっきりきれいに片付く。
家を持つことはステータス。
家が広ければ、ゆったり暮らせる。
大きな収納があれば、家がすっきり片付く。
『時間とお金にゆとりができる「小さな家」』尾崎友吏子 第1章
かつてこのような一般的な家に対する考えが私にもありました。
結婚して、子どもができて、家族が増えたときには「家は広いほうがいい」と。
そこにはなんの疑いもなく、人生そんなものだろうと思考停止状態だったと、今では思えます。
わが家ではひょんなことから、義父母の自宅の目と鼻の先に住宅地として理想的な土地を購入することができ、そこに注文住宅の家を建てることになりました。
さて、どんな家を建てようか?
妻とあれこれ考えた末、コンパクトな平屋を建てることに決めました。
もし「いつからミニマリストになったの?」と聞かれたら、始点は「自宅を建てた時」と答えるでしょう。
それくらい私と妻の大きな人生の転換期だったと思います。
「自宅は小さくて良い」、それが二人で一致した考えでした。
結果的に家族全員が毎日家には満足して過ごしています。
息子くんも「ぼくたちのおうち、さいこうだね~」と言ってくれています。
家が小さいほど、何もかもがラクになる
著者の尾崎さんは本書を執筆当時、3LDKのマンションに3人のお子さんと家族5人で暮らしていたそうですが、それでもコンパクトに住まうことで快適に過ごせたそうです。
我が家は2LDK+小さな防音室、ですが、息子くんと家族3人でゆったり過ごせています。きっともう一人子どもが増えてもそれは変わらないと思います。
尾崎さんの挙げる主な「小さい家を選ぶ理由」は以下のとおり。
- 家計がラク
- ものの管理がラク
- 掃除がラク
- 豊かな家時間が増える
トータルで生活がラクになる、ということです。
これは「小さな家推奨派」の私の体感なのですが、家の満足度を高めると、すべてがうまくいくような気がします。
好きな家だからきれいにしておこう。
そのためには余計なモノは増やさないでおこう。
そのためには余計なモノは買わないでおこう。
余計なモノを買わなければお金がたまる。
お金は本当に必要なコト・モノに使おう。
この循環で、生活に余白とゆとりが生まれます。
全体的に、何もかもがラクに感じるようになりました。
家族との時間も心から楽しめるようになりました。
その理由は、やはり住まいをコンパクトにしたこと。そこがすべての出発地点だったと思います。
本書の「小さい家を選ぶ理由」にはおおいに納得できました。
布団のメリット
本書には「ベッド?布団?賢い寝具の選び方」というくだりがあります。
我が家も断然、「布団派」。ベッドはありません。
尾崎さんも布団のメリットを以下のとおり挙げています。
- ベッドよりも低コスト
- 片づけられる(収納できる)
- フレキシブルに使える
- エコロジカル
- 掃除がラク
まさにその通りで、我が家はもうベッドを置くことはないでしょう。
布団の上げ下げがデメリットという意見もありますが、これももはや「歯磨きレベル」の習慣なので、なんの問題もありません。
布団、最高。ありがとう、布団。
子どもと心地よく過ごすおもちゃの持ち方、選び方
独身ミニマリストさんと子どもがいるミニマリストさんとの決定的なちがいは、「おもちゃ」。
パパさんママさんとおもちゃとの闘いは避けては通れません。
本書の最後には丁寧なおもちゃの整理の手法が紹介されています。
相手は子どもなので、彼ら彼女らが納得のいく手順で整理できたら良いですね。
我が家でも、おもちゃを置くスペースを決めているので、それほど散らかることはありません。
おそらく今後も極端に散らかることはないでしょう。
ただし、親のミニマリズムのエゴを突き通すのではなく、子どもが本当に欲しいものは手に入れて遊んでほしいし、窮屈な我慢はさせたくないなと思っています。
5歳の息子くんは今のところなんでもかんでも欲しい欲しい!とは言いませんが、今度も彼の話に耳を傾ける姿勢は忘れないようにしたいです。
暮らしのダウンサイジング
ダウンサイジングとは、設備やシステムを小型軽量化・小規模化することです。十数年前、大きな箱だったパソコンは、手のひらに収まるまで小さくなりました。そして、その機能は以前の箱より格段に向上しています。小さくなったのに、昨日は低下するどころか、より効率的になっています。家も同様に小型化することによって、より機能的、効率的な暮らしができます。
『時間とお金にゆとりができる「小さな家」』尾崎友吏子 おわりに
「暮らしをダウンサイジング」すること、その出発地点は「小さな家」に住まうこと。
そこで生活する中で、自分にとって必要なモノ・コトを選ぶ感覚が研ぎ澄まされ、さらに暮らしが豊かになります。
もちろん、快適かどうか、感じ方はひとそれぞれ。心地の良い広さというものがあります。
だから必ずしも〇〇㎡以下の家が良いとか平屋が良い、ということも言えません。
ただ、間違いないのは、ダウンサイジングした生活の先にある「余白」「ゆとり」です。
私の人生、それに気づけただけでも良かったなと思います。
もし今の生活に生きづらさや閉塞感を感じている方がいれば、まずは住まいを見直し、「小さな家」を検討してみることをおすすめします。
本書もきっと参考になるはずです。