実際にお会いしたことはないのですが、SNSではつながっている、ワタシの中で「心の師」とあおぐランナーさんがいます。
日々トレーニングを積み重ねておられるため、御年62歳の現在もサブスリー(フルマラソンを3時間以内で走る)されるという、とってもすごいお方。言動も紳士的で謙虚、私もここまで多大な影響を受けてきました。
そんな師匠が、最近SNSに投稿した、突然の引退宣言。
走りたい思いと、年齢を重ねた身体とのギャップ。ご本人なりに思い悩みながらも、これまで得意としていたウルトラマラソン・トレイルランを引退することに決めたというのです。
その一方で、一般的なロードレースについてはまだフォームを改善しつつ前を向いて取り組むといいます。
あっけらかんとした様子で引退宣言を発表した内容に、さっそく多数のコメントが寄せられていましたが、どうしてでしょう、私は今回はなかなかコメントボタンを押すことができません。
「さすが○○さん、英断ですね!」「これからも応援しています!」なんて、お声掛けできないような…。
人がこれまで大好きだったコト・モノを諦める勇気・決断を思うと、胸が苦しくなるのと同時に、「私はいつまで走ることができるのだろう?」と考えさせられます。
私は現在42歳。人間として、ランナーとしても決して若くはありません。体力的にはもしかすると今がピーク、なのかもしれません。おかげさまで毎日自由に入れる身体と生活環境があります。
ただ、徐々に視力が落ちてきて夜間の走行に不安が出てきたのも正直なところ。これがあと何年か経つと、より進行するのだろうと思うと、もしかするとあと20年、師匠と同じく今と同じようなことを楽しむことはできないかもしれません。
月並みですが思うんです。いつか終わりがくるから、今を楽しもうって。楽しめるうちに楽しもうって。だから「今日走るか走らないか?」の答えは「走る」の一択になるのです。
今回の師匠の引退宣言を受けて、よりリアルに自分の「終わり」を意識するようになりました。そうだ、終わりに向かって前向きに進んでいこう。
師匠のように謙虚に、心穏やかに、やさしいランナーとしてその日を迎えたい。そんな生きる指針がまたひとつ増えました。
そうそう、実は師匠とリアルでお会いしたことがないので、今後のロードレースの場でお会いできるよう、こっそりおいかけようっと。私のマラソン人生に光を投じてくださったこと、感謝の気持ちを直接お伝えしたいから。
そんなわけで、今朝もすこし走ってきます。
おしまい≡⊂( ^-^)⊃♫