夕飯の後、小学二年生の息子くんが読んだ絵本の話をしだしました。
ねぇねぇ、パパ「金のおの」って話、知ってる?
「金の斧」…、あぁ、あれね!あの、うっかり斧を泉に落としてしまうっていう。
「金の斧」「金の斧と銀の斧」、タイトルはバリエーションがあるようですが、あらすじはだいたいこんなかんじですよね。
ある日、木こりが木を切っていると、あやまって泉に斧を落としてしまいます。泉の女神が現れ、落とした斧はこの金の斧か、銀の斧か、と尋ねますが、木こりはどちらも違うと答え、鉄の斧を見つけてもらうと同時に金と銀両方の斧ももらいます。
そしてその話を聞いた別の木こりは、わざと同じように斧を落とし、金も銀も自分のものだと言うと、嘘を見破った女神様に怒られ、結局金と銀どちらの斧も手に入れられないどころか、自分の鉄の斧も失う結果になりました。
誰もが一度は聞いたことのある寓話ですが、息子くんにとっては新鮮だったようです。
うそをついて金のおのをもらおうとするなんて、だめだよね~!
たしかにね。もしきみがきこりだったら、「落としたのは金の斧ですか?」って言われてどうする?
ぜったい「ちがう」っていうよ。自分のものじゃないものはもらえないし、いらない。
へぇ~、しっかりしてる。ママはどう?
私も怖くて「金の斧」はもらえないかな。だって、もしそれをもらって、嘘がばれたらいやじゃない?保管している間、きっと気が気でないし。
うん、私もそう思う。嘘をついて手にしてものは、きっと相当のリスクが一緒についてくるはず。ばれた時のことを考えたら、下手なことはできないよね。
って、もし嘘をついて金の斧を手にしても、それを換金しにいくのけっこうハードル高くない?隠し持って、どこで買い取ってもらえるか調べないと。金の斧を持ち歩くのも目立つよね。きっと売りきっても誰かに見つかったり、情報がリークされたり、足がつくはず。そう考えたら、めったなことはするもんじゃないよね。
家族で意見交換をした結果、我が家は全員「鉄の斧」を選択することで意見が一致。あえて嘘をつかず、身の丈にあったものでじゅうぶんだよね、とまとまりました。
そんな寓話「金の斧」の教訓はシンプルに2つ。
- 正直者は救われる
- 欲張ると損をする
今思えば、正直者の先に何か特典があると思って「正直でいる」というわけではなく、どちらかというと、うそをついたら後が面倒くさい、のほうが大きいような気がします。
嘘をついて「ばれたらどうしよう…」と余計なストレスや不安を抱えるより、偽りなくまっすぐに生きたほうがきっと、全体としては穏やかに過ごせるのではないでしょうか。
やはりこれからも息をするように正直でいよう、そう思った「金の斧」なのでした。
おしまい≡⊂( ^-^)⊃♫
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