ハーフに至るまで、なんとなく感じていたのが、「え?ずっと下り坂?」
つくばマラソンのコースはところどころアップダウンがあるものの、全体的にフラットな道が多く走りやすいと聞いていました。
たしかに、フラットなところが多いのはわかりました。
ですが、体感、ゆるい下り坂が多いように感じたのです。
これはもしかすると、初めてレースで履いたカーボンシューズ(asicsのマジックスピード3)のせいだったのかもしれません。
実は直前期に10~15km程度は履きならしてみたのですが、本番までにそれ以上は試したことがありませんでした。
今回ハーフくらいまで走ってみて、妙に足が勝手に進むなぁと感じたのは、やはりシューズのせいだったのでしょう。
ずーっと続く、下り坂(のような道)。不思議な体験でした。
そうしてやってきた、22.5km地点・日立物流前エイド。
突如目の前に飛び込んできた「冷凍クレープ」の文字!
そう!これこそ、今大会最大の楽しみだったのです!
ちゃんと食べたいので、手袋をあらかじめ外して、テーブルの上に並ぶクレープをキャッチ!
ですが今さらスピードは落とせない!
袋を破いて、一口がぶり。
ぱっと離してご馳走様!
水で流し込みます。
もー、ちゃんと味わいたいのに!!(笑)
この時思いました。
帰ったら(ネットで)ポチろう、と…。
そして25km・東リース前では、冷凍リンゴが提供されていましたが、さすがに極寒のレース、こちらは遠慮しました。25km、1:39:09。
続いて30.5km・宇津木農園前では、バナナをいただきました。
バナナは間違いがない!一口で幸福感に包まれる…固形物最高!
30km、1:59:06。
ここまでの間、3:50/km台で持ちこたえます。
今回、目印としてどこか集団に属することもたびたび考えましたが、なかなかペースが合うような居場所が見つかりません。
仕方がないので、中盤以降は周りを気にせず、単独で走ろうと思うようになったのでした。
そして私にとって鬼門となる35km付近。
いつものレースだと劇的にペースが落ちる自分が、この時点で思ったより崩れていないことに気づきました。
これは、いけるかも!
ここでダメ押しのエナジージェルを投入。
この時、ランパンのポケットに入っていたのは、先に飲んでいた「オレは摂取す(ENERGY)」ともう一つの隠し玉。
同じポケットに入れていたのですが、運に任せてパッと手に取ったのは…
モルテン GEL100でした!
出たー!ですよね(笑)
今をときめく、モルテンジェル。
値段が高いので、結局レース本番まで試飲をしないまま持ってきてしまいました。
ええい、ままよ!
袋を破り、口に押し込みます。
…んぐ?
んぐんぐ??
の、飲み込めない!?
まるで、巨大わらび餅のような、食感。
口に入れると、のどに詰まりそうになり、今大会最大のピンチが訪れました。
いかん、落ち着け落ち着け。
落ち着いて鼻で呼吸をととのえ、ごっくん。
味は、うまくもまずくも、ない。
ふーぅ、無事に飲み込めて、よかった。涙がじわり。
と、ふざけていたら、残り10kmを切ってカウントダウンが始まっていました。
終盤に揺さぶってくる上り坂も、ふだんから激坂ばかり走っていたので平常心をもって乗り越えらる!
筑波大学構内に戻って、残すところあと5km。
紅葉したいちょう並木がきれいだなぁ~なんてのんきなものです。
ラップは3:50/km台から4:00/km台を行ったりきたり、ぶれながら、耐えます。
そして40km(2:39:22)の計測マットに乗ったら、残りわずかと惜しむ気持ちも湧いてきました。
事前に何度も見ていた昨年のつくばマラソンのYouTubeの映像にあった、競技場までいたる道。
あー、もう少しだ、フィニッシュは近い!
周りのランナーさんも、1秒でも早くまとめたい気持ちが伝わってきます。
そして最期は力を振り絞りながらも、これまでになく気持ちよく、フィニッシュ。
わっ!
目の前にはゴールしてぶっ倒れたランナーさんが。
大丈夫!?
みなさん、たいへんお疲れ様でした!m(__)m
ワタクシの結果、2:48:06。
初めてのサブスリー(3時間切り)を狙っていたはずが、それをすっとばしてサブエガ(2時間50分切り)を達成してしまったじゃありませんか!
なにこれ?どういう展開??
にわかには信じられない結果に、自分自身、一番驚いていました。
と同時に、じわりと涙が出てきました。
こんな何者でもない人間が、ひとつ成し遂げられることがあるのだと。
思うのは、この日にいたるまで支えてくれた家族や、激励してくれたチームメンバーたち、寒い中沿道に駆けつけてくださった地元の方々。
もれなく全員に感謝の意を表したい!!
最高の舞台を走らせていただき、ありがとうございましたm(__)m
深々と頭を下げても足りないくらい、ありがとうで胸がいっぱいになりました。
振り返ると、私の後にぞくぞくゴールするランナーさんたち。
そうだ、この方たちも、余裕でサブスリーしてるし!
なんじゃこりゃーっ、サブスリー祭りだ!!
みなさん歓喜のガッツポーズ。
すごいなー、そんな光景をゴール側から見る時がくるなんて…。
後続ランナーさんの邪魔にならないよう、導線に沿ってコースを後にします。
先にランナーさんが止まっている場所がありました。
あら、計測チップを外すのはセルフなんですね。
寒くて手がかじかむ…えいっとはずしてボランティアさんに渡す、と。
地元の特産品やチョコをいただき、さらにうまい棒までいただきました。
そして更衣室で着替え、荷物をまとめると、飲食ができる出店ブースへレッツゴー。
凍えるレースの後は、まよわず豚汁!!
冷え切った身体に、温かい汁が沁みました。。
そして一息着いたら、会場に駆けつけてくださったチームメンバーにご挨拶。
自転車で飛び回って応援してくださったのだとか。本当に感謝です!
その場で一枚写真をパチリ。
疲れ切っているのか、ためらいなくダブルピースをする私(笑)
この後、JR土浦駅行きのバスが待機している場所に向かい、待ち時間ゼロで乗車できました。
何度でもいいます。土浦駅⇔会場 のシャトルバス、最高。
マラソンの前後で疲弊することがなくて、本当によかった!
そして、土浦から上野まで行き、新幹線で地元金沢に戻ってきたのでした。
ふだんから計画性もなく方向音痴の私が、今回も未知の土地に行ってよく帰ってこられたものだと、我ながら感心してしまいます。
まぁどうにか、なんとかなる、を体現する私(笑)
ですが、今回のレースで図らずも足を踏み入れてしまった、新しい世界。
この記録は偶然?まぐれ?奇跡?
今はそれがよくわかっていないので、とりあえずここからはこの日の記録を再現するため、練習と実験を繰り返してみようと思うのです。
来年も走りたいな。
ありがとう、つくば。
ありがとう、つくばマラソン。
ありがとう、第43回つくばマラソン。
おしまい≡⊂( ^-^)⊃♫
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