今回のサムネに自分でもびっくりしています(笑)
「弘法筆を選ばず」
ふと、そんなことわざを思い出しました。
「弘法筆を選ばず」の意味
「弘法筆を選ばず」(こうぼうふでをえらばず)
このことわざ、もともとは書家の達人・弘法大師(真言宗の開祖・空海)が、使う筆の良し悪しにかかわらず優れた作品を書いた、というところから「物事の達人は使う道具に左右されず力を発揮することができる」ということの例えをいいます。
これはよく、自分の実力がないことを道具のせいにする人に対し、戒めとして用いられます。
うぅむ。こう書いていると、身に沁みますなぁ。。
筆を選ばない現代の弘法たち
ある道を極めた人にとっては、使うモノが二流だろうが三流だろうが、その力を発揮することができます。
もちろん、それぞれの達人にとってベストの道具はあるのでしょうか、たとえそれでなくとも、優れたパフォーマンスで他を圧倒することができます。
私が最近気になった具体例を挙げてみます。
こちらは、「第10回飛騨高山ウルトラマラソン」に出場した際、レース中にお声掛けしたランナーさん「Dandy-Lion」さんの動画です。
実はレース中にお話している時は履いているシューズに気づかず、終わった後にこの動画を観て知りました。
過酷な100kmのレースを、安価なWORKMANのシューズで見事に走破したということです。
しかもこの時そもそもウルトラを走るのが初めて、ということも知って二度驚きました。すごい。。!
もともとDandy-Lionさんはトレイルをがんばってらっしゃったので、じゅうぶん走力はあるようでした。そんな方だと、必ずしも高価なシューズでなくとも、結果を残せる、ということを身をもって証明されています。
さらにレース中に周りを見渡してみると、サンダルのような靴?で走っているランナーさんもおられましたね。もうそこまでいくと、普通のシューズで満足できない性癖なのか、、と思ってしまいます。
さらに別の分野では、こんな方もいます。
人気アニメ「鬼滅の刃」の一期のオープニング曲「紅蓮華(ぐれんげ)」のドラムを、自宅にある空き箱などのゴミをドラムセットに見立てて叩くという企画。
こちらもリズム感のあるドラマーさんなのか、例え叩くモノがゴミであってもしっかりリズムはキープされていますし音の粒もそろって安定しています。
耳をすませば、心地よく聞こえます。。こちらはネタとして挙げてみました。
そしてもうひとつ演奏してみた系で有名なYouTuber、リサイクルショップ・ハードオフの永田さん。
X JAPANのYOSHIKIさんも反応したバズり動画はこちら。
動画内で使用している楽器や機材は、すべて中古で何かしら欠陥がある状態の「ジャンク品」ということです。
しかもギター・ベース・ドラム・キーボード・三味線(笑)・動画撮影・編集と、すべて永田さんご本人がやっているという天才的器用なお方。何より見ていてご本人が楽しそうですから、最高ですね。
こちらも目を閉じると、まぎれもなくX JAPANがそこに。。
このように、その道を追求する人というのは使う道具がなんであろうと、そのパフォーマンスで人に感動を与えることができるのです。
自分にとっての「筆」とは
そこで、自分自身にあてはめてみます。
私にとっての「筆」とは?
そもそも自分が何かの分野で達人に至っているとは思っていませんが、自分の使っている道具で思いあたるのは、ランニングのシューズ。
ランニングの際はここ数年「On」のシューズを履いていますが、果たしてこれ以外のシューズだと今のようなパフォーマンスを発揮できないのか?
実は怖くて試したことがありません。
もしかすると、私がウルトラマラソンを走り切れるのも、このシューズでなかったらできないのか?
それが本当だったら、きっと自分自身ショックを受けると思います。
考えるだけでも背筋がひやりとします。
私は「弘法」でもなんでもない、普通の市民ランナー。。
その事実を知ってしまうのが怖いのかもしれません。
だから他のシューズを試したことがないという。
もちろん、脇目もふらず、死ぬまで自分にあうシューズを履き続けていくのもありです。
ただ、自分の走りがどれほどシューズに左右されるものなのか、それを確かめてみたくなってきた、という気持ちも出てきました。
ミニマリスト気質のため、シューズを増やしたくないという思いもあるのが悩ましいところですが。
実はマラソンランナーとは名ばかりで、私は全然シューズに詳しくありません。
なんなら信奉している「On」に代わるシューズの候補すら考えたことがありません。
他のシューズと比べて、「やはりOnだ」と思ったらそれが良いし、「いやこっちのほうがしっくりくる」だったらあっさり「On」をやめるかもしれません。
やはり達人のみなさんの、「筆を選ばない」状態にしびれるし憧れます。
きっとその境地にたどり着けば、その分野をどんな角度からも楽しめるはず。
私の場合、そうなればもっとランニングを楽しめるのでしょうか?
うーん、それって、なんだかいいなぁ。。
ここまでずっと「On」一足だったので、そろそろ他のシューズも試してみますか。。
そして行動に移すか、どうか(笑)